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歩け風塵日記

除夜

四季の散歩道で見た「?」


さて、「御神渡(おみわたり)」は、長野県諏訪湖の全面が氷結する大寒のころ、夜間、轟音を伴って表面に亀裂が生じ、その裂け目に沿って氷が盛り上がる現象。上諏訪湖の男神が下諏訪湖の女神のもとへ渡る道だと伝えられる。ところで、今日は、除夜である。大晦日の夜のこと。かつては一年の神「歳神」を迎えるために朝まで眠らずに過ごす習慣があった。除夜には各家庭で年越し蕎麦が食べられ、寺では除夜の鐘が撞かれる。除夜の鐘は108回撞かれる。眼・耳・鼻・舌・身・意の六根のそれぞれに苦楽・不苦・不楽があって18類、この18類それぞれに浄・染があって36類、この36類を前世・今世・来世の三世に配当して108となり、これは人間の煩悩の数を表すとされている。また、月の数12、二十四節気の数24、七十二候の数72を足した数が108となり、1年間を表しているとの説もある。


芭蕉の句(冬・16)


「魚鳥の心は知らず年忘れ」


 『方丈記』に作意は依存している。「魚は水に飽かず、魚にあらざればその心を知らず。鳥は林をねがふ。鳥にあらざれば其心を知らず。つまり、『方丈記』の作者は、一人庵居こそが何より心が静まる、それは魚が水に住み、鳥が林に住んでいるのと同じことだ、というのである。そうかもしれないが、自分達は親しい者達相集いてこうして楽しい年忘れの会を催しているが、これもまた良いものだ、というのである。一座の仲間への挨拶吟でもある。
 芭蕉は、鴨長明や兼好法師の陰士生活には深く共鳴しているのだが、それを俗化することで俳諧化したのである。



世界の鳥  アメリカ合衆国南東部~ブラジル南部、アルゼンチン北部。
    「アメリカヘビウ」

大陸南東部の池や沼で繁殖し、冬に海岸へ移動するものもある。くちばしの先が鋭く、水面を泳ぎ、または潜って、魚を見つけると、そのくちばしで、突き刺して捕える。ヘビウの仲間は、熱上昇風に乗って飛ぶことに適している。尾羽が長いため、上空を飛ぶ姿は、十字型に見える。巣は、木の上に、枝などを使って、皿状のものを作る。

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by norioki-mitani | 2022-12-31 04:36